京都精華大学の理念であり、 原点である「自由自治」。
自分の価値基準にしたがって
自ら律して生きるところに「自由」があり、
自分の利害や都合だけを主張するのではなく、
他者とのつながりや
みんなのためと思うことで新しい世界をつくる。
その精神が京都精華大学には宿っています。
周りに流されたり、何かに惑わされたりすることもなく、
自分の好きなことに向き合える。没頭する。
そして、誰かの好きなものへの興味を示し、認め合う。
もしかしたら、高校時代にはなかった時間かもしれません。
好きなことを通じて、自分や他者と向き合える多幸感あふれる場所。
そんな世界観がこの学び舎にはあります。
自分の世界がつくれると、周りとつながれる。
この尊い時間をぜひ味わってください。
国際文化学部
人文学科
学びの特徴
多様なテーマに出会い、
自分を再発見する
1年次は専攻に所属せず、人文学や各専攻の基礎を固めます。異なる専門領域の視点からテーマを掘り下げることができるのも特徴です。また、自分を表現するためのことばを学び、自己と他者への理解を深めます。研究のための資料収集やレポート制作、グループワークなどに取り組み、考えを論理的にまとめ発表する力を身につけます。
好きなことを追求し、
自分の世界を深める
2年次からは、歴史、文学、社会のいずれかの専攻に所属し、最長で1年間キャンパスを離れて研究するフィールドワーク・プログラムを実施。3年次には調査内容や収集したデータを整理して報告をまとめ、4年次には卒業論文として、自分の考えを形にして発表します。
好きなことから社会とつながる
長期フィールドワーク
2年次にはフィールドワーク・プログラムに全員が参加します。約6か月間、キャンパスを離れて、京都をはじめ、国内や世界各地の地域を訪れて調査をすることで、実践的な調査力が身につき、視野を広げます。自ら考え、実践し、他社に伝える力を獲得します。4年間の中でも、とくに自分の研究に没頭できる時間です。
対象エリア
- 国内…京都・関東・北海道・沖縄
- 海外…英語圏(アメリカ・カナダ・ニュージーランド・フィリピン)、韓国、台湾、フランス、スペイン
※海外を選択する場合は、約16週の語学留学を含む
※所属学科に関わらずどの拠点も選択可能
2年次から選べる3つの専攻
専門的な専攻は2年次から。
1年次には、「歴史」「文学」「社会」
それぞれの基礎を学び、
興味の幅を広げていきます。
近しい分野を広く学ぶことで、
新たな気づきも多く生まれ、
2年次からの専門的な学びが
もっと楽しくなっていきます。
歴史専攻
過去の人間の生き方から
現在・未来のあり方を
提唱する
京都という、歴史を学ぶのに絶好の土地柄を活かし、文献研究に加えて史跡をめぐる現地調査を行います。研究領域は古代から近現代まですべての時代の日本史が対象。民衆の視点からも資料を読み解き、分析を通じて物事を多角的にとらえる力をみがきます。
文学専攻
日本独自のことばを通して
文学の世界をひらく
研究対象は、古代から近現代までのあらゆる日本文学。小説や詩歌、戯曲、評論など幅広い分野を対象に作品購読や作家研究を行います。各時代の人間の心理や感性、精神や文化を広く学ぶことで「人間とは何か」という問いに迫ります。
社会専攻
身近な問題から
現代社会をよみとき、
解決方法を探る
家族、教育、環境、ジェンダーなど身近な社会問題を、社会学の理論やフィールドワークなどの調査手法を用いて研究します。社会現象や人間の行動の要因を掘り下げていくことで、いまの世の中の問題を分析し、社会を変える力を身につけます。
インタビュー
歴史に触れ、 肌で感じることで 得られる学びがある
子どものころに、美術館や博物館に連れて行ってもらったり、学習漫画や史実に基づいた映画を観たりしているうちに歴史が好きになりました。鎌倉時代から戦国時代に興味があり、織田信長と明智光秀が特に好きです。
織田信長はカリスマ的な戦の強さだけではなく、宣教師との交流や、滋賀県や岐阜県の道路の整備など、大胆で実践的な思考を持ち、人々の役に立つことを実践していることに魅力を感じました。
歴史の他に茶道や華道、美術にも興味があったので、芸術系の学部もあり、学部を超えた学びがある京都精華大学を選びました。1年次に履修した全学部共通の授業「アカデミックスキル」では、絵で自分の気持ちを表現する講義があり、自分の理想の戦国武将の兜をデザインしたのですが、それがとても楽しく、他の大学にはない学びだと感じました。
フィールドワークでは下鴨神社の葵祭や騎射流鏑馬神事について調査を実施。流鏑馬体験や葵祭の行列に参加し、参加者の方や運営の方に取材を行うことができました。
「甲冑や武器を装備すると30kgほどの重さになる」、「馬には垂直に乗らないと落馬してしまうため、武士は腹筋や腰の筋肉が非常に強い」など、実体験をもとに調査することができたので、インターネットや教科書では学べない貴重な学びが得られました。大学では華道同好会にも所属していて、副部長と広報担当を2年間務めました。留学生も所属していて、学部や国籍を超えた交流も楽しめました。自分のペースで好きなことに夢中になれる環境が整っているのが京都精華大学の魅力だと思います。
- 谷口 斗佑真
- 国際文化学部人文学科
歴史専攻 4年
(滋賀県 光泉カトリック高等学校 出身)
自分の気持ちに 正直に行動すると、 好きが増えていく
歴史上の人物では坂本龍馬や新選組が好きで、幕末の時代をどう生き抜いたのか、それが京都や日本にどういった影響を与えたのか興味があり、卒業論文は「新選組×京都」をテーマに定め、研究をしています。将来は、高校や大学で学んだ専門知識や、自分が経験した体験や想いを活かせる職種や観光業で働きたいと考えています。
もともとは中学生の時から海の生物が好きで、自分の興味がある分野について学べる学校に行きたくて、海洋高校に進学しました。他県から通っている方が多く、京都のことについてたくさん質問されて「京都のことをもっと知りたい」と感じ、観光業界に興味を抱くように。そんななか出会った社会科の先生の「周りに流されずに自分の好きなことをしてきた」という実体験を基にしたお話が面白くて、「誰もやっていないことに挑戦して、失敗して成長していけ」という言葉に影響を受けました。
その先生から、京都精華大学の「フィールドプログラム」では、京都や北海道、沖縄などのエリアを選択して自分たちの力だけで生活していくと教えてもらって、とても魅力を感じ、京都精華大学に進学することを決めました。フィールドワークでは「徳之島(鹿児島・奄美大島)」について調査しました。2週間滞在し、はじめはヒッチハイクで島を回ろうと考えたのですが、人や車が全然見当たらなくて、いきなり大きな壁にぶつかりました。その後は、アポイントを取って取材を重ね、現地でガイドをされている方や島民の方との交流を深め、徳之島の海や森の生物について調査を行いました。知らない所に飛び込んでいく行動力や積極性、コミュニティの形成、現地での取材調査など、貴重な経験をすることができたことは、きっとこれからの人生の糧となってくれると思います。
- 小田 光真
- 国際文化学部人文学科
歴史専攻 4年
(京都府 海洋高校 出身)
地図がつなぐ、 過去と現在に 想いを馳せる
幼稚園の頃にクリスマスプレゼントで日本地図のパズルをもらったのがきっかけで、地理が好きになりました。小学生の頃には歴史を学んで社会全体のことに関心を持ち、社会科の先生になりたいという夢を持つように。中学生の時の社会の先生が印象的で、地球儀を使いながらの小話や小ネタなどの工夫された授業が楽しかったし、NHKの「映像の世紀」という番組では、歴史上の物や場所が映像で見られることにとても興味を惹かれました。
大学では近現代について学んでいます。今でも地図は変わらず好きなのですが、私の中で地図は今と昔をつなぐキーアイテムみたいなもので、それぞれを比較したり、実際の場所を訪問して当時の名残を探したりして楽しんでいます。フィールドワークでは、「番組小学校」について調査しています。明治維新後日本で最初の学区制小学校で、そのひとつ、元龍池小学校の校舎を改修してできた京都国際マンガミュージアムには実際に訪問しました。京都国際マンガミュージアムは、京都市と京都精華大学が共同運営する世界的なマンガ研究施設でたくさん調査をすることができました。京都精華大学では、自分の好きなことや興味のあるものにとことん時間を費やして学びを深めることができます。国際文化学部だけではなく、芸術系の学部を専攻している学生とも授業を通じて関わることがあるのですが、みんな自分の好きなことに素直な人たちばかり。
一緒に学べる環境はコミュニケーションの力が身につき、刺激があり、なにより楽しいです。価値観も変わったと思います。たくさんの人たちとの出会いや学びを通して経験を積み、将来は生徒の世界を広げる先生になりたいです。
- 中村 蒼汰
- 国際文化学部人文学科
歴史専攻 4年
(滋賀県 大津商業高校 出身)
好きなことに つながる、あふれる、 もっと夢中になる
小説を好きになったのは小学生の頃。親に薦められた小説を休み時間に読んでいたことがきっかけでした。
ミステリー作家の中山七里さんの作品が好きで、物語にどんどん引き込まれていき、次の休み時間が待ち遠しかったです。マンガもよく読んでいてイラストを描くことも好きだったので、京都精華大学の国際文化学部のことを知り、芸術系学部のある大学の中で文学を学べることに魅力を感じました。
高校では学べない口承文学や神話、詩や和歌など専門的な授業はどれも楽しく、はじめは興味のなかった内容もどんどん好きになりました。歴史や日本文化、イラストやデジタル表現など、他学科の授業も選択することができ、好きなことを自由に学べる環境があると思います。中古文学のゼミに所属しており、平安時代の文学、源氏物語や和歌について学んでいます。課題についてグループで話し合うのですが、和歌に込められた想いを読み取る行為がとても奥が深くて楽しいです。フィールワークでは、京都を題材にした作品をテーマに、魚田南さんの「カラスのいとし京都めし」という京都のご飯を題材にした作品の舞台を訪れ、調査を行いました。この大学のもう一つの魅力は、趣味が近い人がたくさんいて、自分の好きなことをオープンにしている人が多いことです。
マイナーなジャンルやゲーム、漫画のグッズを身につけている人を学内で見つけた時は嬉しくなりました。好きなことを否定されることがないので、自分の興味関心を没頭して研究できる大学です。
- 佐藤 碧
- 国際文化学部人文学科
文学専攻 3年
(京都府 日星高等学校 出身)
自分に素直に なれるから、 もっともっと成長できる
小学校の頃に図書委員になって図書室に入り浸るうちに、いろんな本のことを知り、だんだんと文学が好きになっていきました。外で運動するのが苦手で、図書館や教室の学級文庫でよく本を読んで過ごしていました。「動物と話せる少女リリアーネ」は1行毎の文字の大きさがちょうどよくて小学生でも読みやすかったです。中学高校の頃は、吹奏楽部に所属していたこともあり、高校の吹奏楽を舞台にしたライトノベル作品「響け!ユーフォニアム」が好きで思い出に残っています。文学についてもっと学びたいと考え、京都精華大学への進学を決めました。
はじめは不安でしたが、1年生の必修授業で、大学4年間を過ごすために必要な技術、問いの立て方、レポートの書き方などをしっかり学ぶことができ、すぐに安心できました。10人くらいの少人数制で、先輩がフォローしてくれるので、先生はもちろん、先輩にも大学のことについてたくさん話を聞ける場が、入学後すぐに経験できてすごくよかったです。今ではサポート側として、新入生に寄り添って不安や疑問に答えています。先生と学生の距離が近いのもこの大学の特徴のひとつだと思います。休み時間に先生の研究室に会いに行ったり、一緒にお茶をしたり。先生も学生も個性的で気さくな人が多いので、本当に話しやすくて楽しいです。
大学の理念に「自由自治」という言葉があるのですが、キャンパスではみんな好きな服装をしていて、個性的な人が多い。だから自分も好きなことを好きって言える、想いをオープンにできる。本当に自分がやりたいことを最大限に楽しんで、やりこめる環境があると実感しています。将来の夢や学びたいことに対して全力でサポートしてくれる先生や、刺激し合える仲間との関わりが、自分を成長させてくれています。
- 眞田 楓
- 国際文化学部人文学科
文学専攻 3年
(滋賀県 大津商業高校 出身)
今が一番たのしい 好きなことに囲まれた 心安らぐ日々
小学校の頃、図書室に通ってたくさん本にふれていくうちに、文学作品が好きになりました。マンガやアニメも好き。なかでも藤子・F・不二雄の「ドラえもん」は、ギャグも多いけど考えさせられる内容もあって、夢を与えてくれます。SF短編集もよく読みました。高校生の時に夏目漱石の「夢十夜」を授業で習って、文学の魅力にさらに夢中に。特に第7夜が印象的で、とても綺麗な文章表現と絶望の中で最後に生にしがみつく主人公の心情の変化、そしてどうしようもない結末に衝撃を受けました。
大学のフィールドワークでは漱石をテーマに、彼が京都で訪れた場所や俳句について調査しています。親友であった正岡子規との関係や、送り合った句についても知ることができとても充実していました。今は調査内容をレポートにまとめているところです。高校の頃は理系だったこともあり、文学について友達と話すことはあまりなかったのですが、今は好きなだけ話ができて楽しいです。ほかにも友達の家に泊まりに行って、アニメを一気見した後、有名なパン屋さんに寄ったり、ラーメンを食べに行ったり。学生生活を満喫しています。趣味で絵を描いていたこともあり、大学では二次創作のサークルに所属しています。文系学部でもデッサンやイラストに関する授業を受講することもできるので、幅広い学びを経験出来るのが京都精華大学の魅力だと思います。
同じ学部はもちろん、他の学部の学生や留学生とも交流があり、サークルや共通科目の授業を通じて仲を深めることができます。趣味のある友達と好きなだけ話し合い、自然豊かな環境で、とにかく自由な時間。私にとってこの大学は安らぎそのものです。
- 楠本 静香
- 国際文化学部人文学科
文学専攻 3年
(大分県 別府鶴見丘高校 出身)
自らの興味関心を
社会で活かしている卒業生たち
歴史・社会専攻なら
ツアーコンサルタント
JTBマレーシアコタキナバル営業所
- 海外に住み、現地の魅力を
旅行者に伝える - 熱帯雨林に囲まれた海岸都市、コタキナバルで旅行会社の現地スタッフとして働いています。具体的な業務内容は、日本発ツアーの企画やガイドの指導、施設のチェック、トラブル対応など。日本語・マレーシア語・英語を使って仕事を進めています。ここには30以上の民族が暮らしていて、いろんな文化や宗教の人と友達になれました。
文学・歴史専攻なら
編集の仕事
株式会社KADOKAWA
- 自分なりの切り口で
1冊の本をつくる - 世の中の気になっている物事や人物を紹介する仕事です。カルチャー誌の編集長を経て転職し、現在は絵本や育児本、YouTuberの本などを手掛けながら、新しい書籍の企画を提案する日々です。取り上げる対象は変わっても、根本にあるのは人間への関心。興味関心をすべて仕事にできる面白さが、この仕事にはあります。
社会専攻なら
SDGsを実現する仕事
SDGs市民社会ネットワーク
- 国内や海外の
NPO・NGO団体とともに - 貧困や地球温暖化を止めるために、自分に何ができるか。民間企業や自治体、国連機関、政府や他国との提携し、国内外の動きをつなぎながら、市民主体の生活者目線でSDGsを実現していこう、という仕事をしています。大学の授業で人種差別や公害について知り、不条理を痛感しました。タイのフィールドワークではスラムを調査し、貧困や格差の問題を考えました。きれいごとだと言われることもありますが、きれいごとで生きていける社会をつくりたい。そう考えて活動しています。
歴史専攻
- めざせる職業
- ツアープランナー、キュレーター、公務員、学芸員、学校教員、図書館司書、編集者、企画職、営業(総合職) など
- 主な就職先
- 旅行代理店、観光・サービス業、NPO・NGO、広告制作業、製造業、流通小売業 など
- 取得できる資格
- 高等学校教諭一種免許状
(地理歴史)
中学校教諭一種免許状(社会)
図書館司書
博物館学芸員
文学専攻
- めざせる職業
- 編集者、ライター、小説家、学芸員、学校教員、図書館司書、校正・校閲、書籍の流通、企画職、営業(総合職) など
- 主な就職先
- 出版社、広告制作業、Web コンテンツ制作会社、NPO・NGO、行政機関、製造業、流通小売業、教育機関 など
- 取得できる資格
- 高等学校教諭一種免許状(国語)
中学校教諭一種免許状(国語)
図書館司書
博物館学芸員
社会専攻
- めざせる職業
- 編集者、記者、公務員、NPO・NGO 職員、学芸員、図書館司書、学校教員、教育機関職員、企画職、営業(総合職) など
- 主な就職先
- 出版社、Web コンテンツ制作会社、医療・福祉、観光・サービス業、金融業、NPO・NGO など
- 取得できる資格
- 高等学校教諭一種免許状(公民)
中学校教諭一種免許状(社会)
図書館司書
博物館学芸員