「ACジャパン広告学生賞」にて、デザイン学部グラフィックデザインコース4年生の吉村紗奈さん、戎美樹さん、沢木遥さんの作品がそれぞれ優秀賞を受賞しました。
この賞はACジャパンが主催し、若い世代が広告制作を通して公共広告への理解を深め、「公」への意識を育むことを目的に開催されているものです。15回目となる今回は「公共問題」をテーマに募集があり、451件の応募作品のなかから、3名の作品が選ばれました。
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吉村さんは「ペット産業の裏側で減ることのない動物の殺処分の現状」を、一見可愛らしい猫が陽だまりのなか寝ているように見えるイラストを使用して表現。しかしよく見ると、ペットが保健所の檻に収容されていることに気がつく作品です。
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戎さんはワーキングプアの問題を「生活費の内訳をお札の数で視覚化する」ことで、見る側に生活苦の実体にリアリティを感じさせるアプローチを行いました。
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また、沢木さんは「ヘルプマークの認知度をあげる」ことを、マークの形の周知ではなく、利用者が同じ空間にいることが想像できるような切り口で取り上げました。
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3名は、3年生後期の授業「デザインスキル8」を通じて、商業広告やキャッチコピーの制作に必要な考え方やスキルを学び、授業内で制作した課題を本賞に応募しました。社会課題のリサーチや、制作意図を言語化して説明することの難しさにぶつかりながらも、グラフィックデザインがもつ、多くの人に伝える力を実感し、自分自身の成長に繋がったといいます。現在就職活動中の3名。今回の受賞が自信につながったと笑顔で話していました。これからの活躍を期待しています。