VOICESfrom SEIKA

  • 職員

    キャリアデザインセンター長

    福岡正藏

    あなたの親御さんだけではなく、美大進学を反対する親は少なくないです。反対の主な理由は、おそらく「学費」と「就職」。文系・社会系の学部に比べると学費が高く、経済的な負担が大きい。また、美大生は「就職できない」あるいは「就職しない」といったイメージが昔からあります。「学費は高いわ就職できんわ」で反対されるのも、もっともです。学費が高いのは、奨学制度や補助制度を利用することで、ある程度クリアできる問題だと思います。「卒業後はちゃんと働いて、奨学金は自分で返したる!」と啖呵を切れば「おおそうか。頼もしくなったなぁ」と快く承諾してくれる(かもしれない)。それから、美大生は「就職できない」わけではありません。希望すれば、ほぼほぼ内定は取れます。たしかに美大の就職率が低いのは事実ですが、その理由は、就職を希望しない学生の比率が、ふつうの学部よりも高いからです。「卒業しても制作を続けたい」「アーティストを目指したい」「マンガ家になりたい」という人が就職をしないので、美大の就職率はどうしても低くなるわけです(ちなみに東京藝大の2019年就職率は52%)。でも、就職を希望する美大生のほとんどは、ちゃんと就職できているんですよ。というわけで、精華に入学して学んで就職を決めて、立派な社会人になりましょう。大学はあなたを全力でサポートします。
  • 教員

    芸術学部

    大学院 芸術研究科 / 副学長

    吉岡 恵美子

    行きたいという気持ちがあれば、オープンキャンパスに参加したり、大学のHPをチェックして、芸術・デザイン系の進路のことをもっと調べてください。卒業制作展を見にいくと数年後の自分をイメージできるのでこれもおすすめです。いろいろ調べた上で「精華大に行きたい」と思ったなら、あなたが感じたこの大学の魅力、調べた強みや特色を保護者の方に話してみてください。私はこの大学の理念や取り組みに共感し、信頼できる人に相談したり自分で調べた上で、6年前に全く違う環境からここの教員になりました。ところで、芸術、デザインは今後の予測不可能な未来を生き抜く上で、実はとても重要な力だと私は信じています。様々な数値や条件をどう読み込んで最適な解を導くかについては情報処理能力において圧倒的に優位なAIがリードしていくでしょう。しかし、計測可能な数値や合理的思考だけでは似たような結論がはじき出され、結局、ビジネスの世界ではコストで勝負が決まってしまうことが予測できます。私は、常識にとらわれない感性や視点、徹底的に見て感じることのできる力、豊かな想像力・深い共感力が、論理的分析的思考とうまく結びついた時に、新しい価値観や可能性、新機軸を創り出せるのではと思っています。大学で芸術やデザインを学ぶことの目的は、アーティストやデザイナーになることだけではありません。特に京都精華大学は、単に絵を描ける人・デザインができる人を育てるところではありません。専攻が何であれ、幅広い思考や視野を身につけるためのリベラルアーツの授業、社会の現場で学ぶ実践的なプログラム、異文化・ダイバーシティを理解するプログラムなどを通して、また、世界中から集まる個性的で多様な学生、教職員から得られる刺激を通じて、学べることはあなたが想像する以上にたくさんあります。最後に、個人的なことですが、かつて高校生だった私は大学進学を考える時、大きくて世間的に知名度が高い大学ではなく、比較的小規模で知る人ぞ知るという大学をあえて選びました。規模は小さくても国際的に通用するヴァリューがあること、ユニークな教育内容をもつこと、卒業生の進路状況などを親に説明し、最終的に親を納得させることができました。その時の決断で今の自分があるのだと実感しています。

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