京都精華大学大学院では、人文学・芸術・デザイン・マンガという4研究科を横断する「共通基盤科目」を設置しています。
文化・社会・芸術の諸領域に関わる問題を深め、発想法を学ぶ「知的創造特論」、表現の根本となる思想や問題を学ぶ「表現特論」のほか、 研究内容を社会に展開するプロジェクトを企画、運営する「プロジェクト企画演習」など、多彩なプログラムが用意されています。また、「学術論文演習」や「原書講読」といった科目により、学術論文の読み解き方や書き方といった学術研究の基礎力を身につけます。
これら共通基盤科目によって、すべての研究科に共通して必要となる理論やスキル、発想力などを修得することができます。
知的創造特論
芸術及びデザインの社会的な次元について考察
(1)20世紀の芸術及びデザインを通じて、その社会的役割を理解する。
(2)芸術と日常との連関を理解し、作品に対する分析力を身につけることができる。
(3)芸術作品を表現手法から分析する視点を身につけることができる。
表現特論
イメージの根源へ
「間メディウム性Intermediality」という観点から、とりわけ西洋のアートや映画についての理解を深める。絵画や写真や映画を見ながら、それらのあいだにどのような関係性が切り結ばれてきたかを考察する。
プロジェクト企画演習
展覧会実施
⼤学院では⾃⾝の研究成果を「展覧会」や「プロジェクト」として発表し、その経験を更なる研究活動に繋げ深化させていくことが必要である。作品や研究成果を提⽰・発信する上では、その⽬的、意義、⽅法を何度も問い直し、チームで共有・議論することが重要だ。また、あらゆる側⾯で創造的な思考と客観的な判断⼒が求められる。本授業では、上述の内容とプロセスを学び、最終的に学内のギャラリーにおいて1年次の研究制作の成果発表である「プロジェクト企画演習成果展(仮称)」を⾃分たちの⼒で実施する。
プロジェクトワーク演習1
Shared Campusサマースクール
Shared Campusに参加する7つの高等教育機関から学生が参加し(チューリッヒ、台北、シンガポール、ロンドン、香港、京都.....)レクチャーやワークショップ、各地でのフィールドワークに参加しながら作品制作を行う。今、世界各地で問題となっている課題に多文化環境のなかで取り組む手がかりを手に入れられることを目指す。
プロジェクトワーク演習2
創造技法としての人類学的フィールドワークの理論と実践
ものづくりや作品制作のための現場取材の手法として人類学的なフィールドワークの方法を体得し、自ら問題を発見し、深めることで創作や研究を促進する発想法について実践的に学ぶ。主に、フィールドワークに基づく人類学的な思考の核心を理解し、 そして、自分の問題意識を見定めて、フィールドワークを通じて直接体験によるデータを収集し、その蓄積データを総合して自己の問題意識に応える仮説を発想する過程であるKJ法、また、写真観察法によるフィールドワークの基本的な方法について学ぶ。
プレゼンテーション演習
わかりやすく伝えるためのコミュニケーション技法
自己の専門や専門外の人にもわかるようにプレゼンテーションする基礎的な能力を養う。
学術論文演習1
論文を書くための基礎演習・訓練
論文を執筆するにあたって必要となる基礎的な知識を身につける。また、論理的な構成を意識して繰り返し文章を書く練習をすることで、書くスキルを習得する。
学術論文演習2
学術論文を読み、書くための基礎知識と思考方法
論文の輪読や、グループによる論文の構成演習などを通じ、学術論文を読み、書くにあたって必要となる構成や記述の形式を理解し、論理的な思考方法を身につける。
原書講読1(英語)
英語文献を読みこなし、使いこなす(1)
英語で書かれた学術文献を正確に読み、英語で要約し、さらには読んだ内容について英語で意見を述べる活動を通して、その後の活動において、専門分野で使える英語力を強化する。
原書講読2(英語)
英語文献を読みこなし、使いこなす(2)
英語で書かれた学術文献を正確に読み、英語で要約し、さらには読んだ内容について英語で意見を述べる活動を通して、その後の活動において、専門分野で使える英語力を強化する。