2019年度卒業・修了生のみなさんへ 卒業生代表の言葉

京都精華大学 マンガ学部アニメーション学科
渡邉 真由

2019年度 木野祭の様子
 
卒業生それぞれ、思い思いの4年間を過ごしたことでしょう。そのひとりである私のお話に、少しばかりお付き合いください。

京都精華大学に入学した私は、今までやったことの無い新しいことを始めようと、フォークソング部に入部しました。音楽に触れる機会が殆ど無かった私にとって、それはもう、新鮮な経験ばかりでした。フォークソング部は規律を重んじ、各回生が役割を担うことで成り立っています。特に2,3回生ではとても濃密な時間を過ごすことになります。単管を運び、木材を切り、小規模ながらステージを建てるなど入学前の私は思ってもいませんでした。2回生ではライブの企画や合宿の運営、3回生では部長を務めて部の運営と部員の管理、それ以外でもフォークソング部は毎月イベントがあるくらい活発な部活です。4年間毎日がフォークで埋め尽くされました。2回生の夏が本当に地獄のようだったのはきっと忘れないでしょう。部の集合、同期とのミーティング、前期の最終課題、車の教習、バイト・・・。キャリアウーマン顔負けの過密スケジュールで私は過去イチ痩せました。今は健康体です。

3回生で幹部をしていた時は2回生とは違う忙しさで、人の上に立つということを学びました。ポジティブで立ち直りが早い私なのですが、そうやってめげずにやり切れたのは同期の2人のおかげです。中学、高校時代、協調性がないと言われていた私が先輩・後輩だけではなく、他団体や教職員の皆さんなど、たくさんの人たちと関わりをもって今こうやって2019年度の挨拶を書かせていただいていること、不思議な気持ちです。
 
2016年4月 春華祭の様子
フォークソング部は、私が4年間で人間としての学びを得て成長を感じられた、かけがえの無い場所です。そして、その場所に出会う機会をくれた両親には感謝でいっぱいです。本当に、ありがとうございます。私は家族にフォークソング部での活動の話をちゃんとしたことが無いので、部長をしていたことはこれを読んで知ることになります。2,3回生の時はフォークのあまりの忙しさに心配をかけたりするんじゃないかと思って話すことができませんでしたが、やり切った今、堂々と胸を張ってこの部に入って良かったと言えるだけ特別な時間を過ごすことができました。
 
ここまで私の家族へのカミングアウトにお付き合いいただきありがとうございます。私の人生はこの4年間で、京都精華大学に入学したことで良い方向に進んだと感じています。もし違う時間を過ごしていたら・・・とたまに考えることがありますが、後悔ではありません。私は愛知県から京都に来て出会った人々、時間を大切にします。そしてこれまでの経験を今後に活かし、これからの人生を歩んでいきます。ありがとうございました。
 
京都精華大学 マンガ学部アニメーション学科
渡邉 真由
 

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