芸術学部立体造形専攻4年生の磨田花朗さんが、公益財団法人 西枝財団が主催する「瑞雲庵における若手創造者支援事業」において、2024年度の採択事業として選ばれました。おめでとうございます!
この事業は、芸術・文化を担う若者の育成を目的に、現代美術・日本の伝統文化・工芸・デザインを広く一般に認知・周知する役割を担うキュレーターを支援する助成事業で、築100年以上の「瑞雲庵」(京都・上賀茂)の特性を活かしながらも既存の形に捉われないアイディア溢れる展覧会を企画・運営できる、次代の創造者を公募にて毎年2名を選出し、展覧会開催を支援するものです。
磨田さんは、芸術学部共通教員の吉岡恵美子が担当する、現代美術のキュレーションを実践的に学ぶ授業「現代アートプロジェクト演習4」を2021年に履修し、これまでもキュレーターとしていくつもの展覧会を企画・実施してきました。磨田さんは歴代採択者の中で最年少であり、現役大学生としても初めての選出となります。
今回採択された磨田さんの企画展『生き続けるもの(仮)』は、西枝財団からの支援を受けながら、秋季(9月~11月)に「瑞雲庵」にて開催されることとなります。磨田さんの、今後ますますの活躍にご期待ください。
磨田花朗さんによる企画:『生き続けるもの(仮)』
アーティスト:築山有城、北浦和也、鈴木大晴、森本菜南、辻 大輝
● 選考理由
100年もの間、人間の営みを包み込んできた建物「瑞雲庵」に着目し、人の手や自然物の特性を活かした作品を中心としたグループ展を開催することで自然物や人間が織りなす絶妙な美しさと面白さがどこにあるかを再考させ、その先の未来を作品と空間を通じて想起させるという意欲的な企画。ハンドアウトに企画者が着目した瑞雲庵の美しさを作品情報と共に掲載する他、関連プログラムもアーティストトークの他、職人を招いた建物に関するイベント案など、「瑞雲庵」をここまで念頭においた企画はこれまでになかった。今回の応募者の中で最年少かつ経験値も少ないことから多少の不安もあるが、企画者の人柄が滲み出ている丁寧に作成された企画書や具体的な運営プランなどから本助成事業の経験を通してさらなる成長をしてほしいという期待を込めて採択となった。
芸術学部「現代アートプロジェクト演習」授業
いくつかの展覧会の見学・調査を行い、実施する意味とキュレーターの役割、場の特性と展示の関係を考察。講義、実習等を通して、テーマやスタイル、展示構成のバリエーションを学びます。実際にひとつの企画展について深く調査し、キュレーターやアーティストへの取材も実施。展覧会運営の現場、実践を通じて、テーマ設定や作家の選出、展示構成等を自分で構想できるようになることをめざします。
キュレーションを経験することで、伝えたい内容を届けるための選択肢が何であるかを習得し、展覧会実施の醍醐味と課題を自分なりに発見すること、出品作家やデザイナーらの思考や仕事に触れ、自らの専攻の学びに活かせるようになることが目標です。
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