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脚本家・宮藤官九郎さんを講師に迎え特別公開授業を実施

2019年10月29日(火)にマンガ学部新世代マンガコースが脚本家・宮藤官九郎さんを講師に迎え特別公開授業を実施しました。進行役は同コース教員でマンガ家としても活躍するおおひなたごうが務めました。


宮藤官九郎さんは脚本家・役者・監督・ミュージシャン・ラジオDJなど、幅広いジャンルでご活動。現在も脚本を手掛けたNHK大河ドラマ『いだてん』が放送中など、第一線で活躍される学生たちにとっても憧れのクリエイターです。
当日は新世代マンガコースの学生をはじめ、在学生や教員など約300名が詰めかけ、教室は満席となりました。

 
講義は、2000年に宮藤さんが手掛けたテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』や、国民的ヒット作『あまちゃん』など、それぞれの作品がどのようにして生まれたのか、宮藤官九郎流ストーリー作りの秘密を惜しむことなくお話してくれました。

現在放送中の『いだてん』については、過去の放送回をスクリーンで再生しながら、宮藤さんの解説を交え進行され、時間軸や時系列を構成する際のテクニックや名台詞が生まれた秘話などをお話してくださる贅沢な講義に参加者は目を輝かせていました。



 
また、新世代マンガコースの学生たちには事前に「テレビドラマを企画しよう」という課題が出されていました。課題では講義前に学生が提出した脚本を宮藤さんが1件ずつ目を通し、優秀作品を数点選抜。授業の後半で講評が行われました。講評では「なぜこのタイトルにしたの?」「こんな面白いテーマはどうやって思いついたの?」「配役の役者は誰をイメージしている?」など宮藤さんが気になるポイントを学生に質問しながら、実際に企画が商品となっていく際に求められる想像力や現場で生じる調整などプロの目線からアドバイスが行われました。

実は、進行役のおおひなたと宮藤さんは10年以上の親交があります。2003年に出版されたおおひなたの著書『遺伝子レベル剣』(イースト・プレス刊)の帯コメントが宮藤さんに依頼されたことがきっかけで交流が始まったそうです。以降、宮藤さんが所属するパンクコントバンド『グループ魂』のツアーTシャツやドラマシナリオ本の表紙イラストをおおひなたが手掛けるなど、長年の縁があり今回の特別講義が実現したそうです。

当日は3時間の講演予定でしたが、質疑応答だけでたっぷり1時間半も延長。次々に質問希望の手が上り、会場は大盛り上がりでした。学生たちは宮藤さんのお話に真剣に耳を傾けながらも、ときには爆笑が起こるなど、なごやかな空気に包まれた特別講義となりました。


宮藤さん、貴重な機会をいただきありがとうございました。

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