中岡 樹里
- 専門分野
- 日本語教育 / 日本語学
JAPANESE STUDIES
伝統文化がつくられ継承される仕組みとその背景について考察する。自然と人間との関わりから理解することを出発点としつつ、社会的な機能や、近代以降の変容について知識を得る。現代における伝統文化の意義を確認する。
マンガ、アニメ、2.5次元舞台、ライトノベル、ドラマや映画、ポピュラー音楽、アイドルといった、互いに絡み合う現代日本の大衆文化に焦点を当てて学ぶ。文化的コンテンツを扱う理論との往還を通して、その様態を考察する。
FIRST
1年次は専攻に所属せず、人文学や各専攻の基礎を学びます。分野の特徴や研究手法の違いなどを理解し、興味のある研究テーマを探究します。また、物事を掘り下げる力や自分の考えを論理的にまとめ発表する力を身につけ、ことばを通して自己と他者への理解を深めます。
SECOND
国際文化・国際日本学のいずれかの専攻に所属。後期からは6カ月間、キャンパスを離れて現地調査を行う「フィールド・プログラム」に参加します。国内外のさまざまな地域を訪れて調査することで、実践に即した思考力を養い、視野を広げます。
THIRD
現地調査によって収集したデータや資料を整理し、教員や仲間たちに報告。指摘や議論を通じてさらに視野を広げ、研究テーマへの理解を深めていきます。同時に、所属専攻の専門科目を通して、より深い知識と知見を身につけます。
FOURTH
自分の研究してきたテーマを他者に伝わるように論理的に構成し、卒業論文として発表します。論文執筆に取りかかる際には、担当教員が親身になって指導にあたり、構想を練るところから文章の校正まで、一対一でアドバイスを行います。
京都のポピュラー・カルチャーを考える
本学が管理・運営を担う京都国際マンガミュージアムを拠点に、京都におけるポピュラー・カルチャーのあり方を調査・研究します。
京都で日本映画の歴史を考察する
かつて「日本のハリウッド」とよばれた京都は、日本映画に関する歴史の宝庫です。撮影所・映画館・大道具など、日本映画の歴史を調査・研究します。
京都で日本の伝統文化を調査・研究
京都で生まれ、現在も形を変えながら継承されている伝統文化・産業について、工房をはじめとする現場に赴いて調査しながら現状を探ります。
『呪術廻戦』における呪術のルーツ —「呪いの王」両面宿儺との関係性
本論は週間少年ジャンプで連載中の『呪術廻戦』における呪術等のモチーフを調べたものである。その際に作中で「呪いの王」と呼ばれている両面宿儺について、他の媒体で使われている両面宿儺伝説との比較をしながら作品ごとの傾向、特徴についても取り上げる。具体的には『日本書紀』、『今昔物語』、同じマンガ作品である『結界師』、『地獄先生ぬ~べ~』などである。こういった文献から主に呪術に関してのモチーフを日本、世界の呪術を比較しながら探った。時代では現代の呪術、過去の呪術と例を挙げて説明した。過去の呪術では作中のキャラクターが使っている呪術の特徴や作中の呪術師の家系などの観点から、それに近いもの、またはその特徴を含んでいるものとの比較をした。これらの内容から最終的に『呪術廻戦』という作品がどういった世界観なのか、またどんな作品、ものの特徴を含んでいるのかを解き明かすことを目標とした。
沖縄・壺屋焼近現代史 —技術と作風の転換点
本研究では沖縄を代表する伝統的工芸品である「壺屋焼」を取り上げる。「壺屋焼」は沖縄らしさを感じるおおらかで色彩豊かな作風であり、多くの人にとって魅力的な陶器であり、現代でも広く浸透している。琉球王国時代以降の様々な社会情勢の変化への対応に加え、認知の低さや衰退の危機を乗り越えてきた。本研究では「壺屋焼」がどのように逆境を乗り越え、そのなかで技術や作風がどの変化していったかを論じる。本研究では2 度に渡って沖縄に滞在し、現代陶工や陶器専門店等への聞き取り調査を行った。歴史的背景と現地の声をもとに現代の「壺屋焼」の状況を考察した。
結論では特に重要な転換点として琉球王国の消滅と民藝運動の2 点を挙げている。現代の「壺屋焼」を代表する技法や作風がこれらの出来事を発端に大きく変化し、「産業的な壺屋焼」と「民藝的な壺屋焼」が生まれていったことを結論付けた。