京都国立近代美術館の「感覚をひらく」事業では、2020年度から作家(Artist)と視覚障害のある方(Blind)、学芸員(Curator)がそれぞれの専門性や感性を生かして協働し、当館の所蔵作品の新たな鑑賞プログラムを開発する「ABCプロジェクト」に取り組んでいます。本展は、その第3弾として、洋画家 長谷川三郎氏が描いた抽象絵画の作品《蝶の軌跡》(1973年)をテーマに展開されています。
本プロジェクトでは、本学芸術学部教員で美術家の中村裕太(A)、安原理恵氏(B)、松山沙樹氏(C)の3名が、《蝶の軌跡》と同じ大きさのキャンバスの上で言葉を交わしながら長谷川氏の筆致をなぞり、図録や美術雑誌などの文献資料を読み合わせ、さらに動物行動学からチョウの飛ぶ道を検証。そこへ粘土やロープ、小豆などの素材を組み合わせて、触れることで想像力が刺激される《蝶の軌跡》の触図を作り出していきました。
この展覧会では、3名の会話や行動をもとに、《蝶の軌跡》にまつわる長谷川氏の思索を推し量りながら制作した14種の触図が展示されます。会場を巡りながら触図を見て、聴いて、触れることで、抽象絵画の新たな鑑賞方法を探ります。ぜひご覧ください。
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日程
2023年10月5日(木)~12月17日(日)
休館日 月(祝日に当たる場合は、翌日が休館) -
時間
10:00〜18:00 ※10月6日、12月15日を除く金曜日は20:00まで(入館は、閉館の30分前まで)
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会場
京都国立近代美術館 4階 コレクション・ギャラリー内
〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町 -
出演・出展者
中村裕太(京都精華大学芸術学部共通教育 教員/美術作家)
ほか -
予約
不要
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料金
一般430円、 大学生130円 ※高校生以下・18歳未満・65歳以上は無料
関連イベント
● ギャラリートーク
ABCのメンバーと本展のデザインチーム(D)が展示のみどころやプロジェクトの裏側をお話しします。
開催日時:2023年10月14日(土)16:00~17:00
会場:京都国立近代美術館4階コレクション・ギャラリー
● トークセッション
抽象絵画をどう「さわる」のか、会場で触図に触れながらその意義や可能性について話し合います。
開催日時:2023年11月5日(日)14:00~17:00
開催日時:2023年11月5日(日)14:00~17:00
ゲスト:広瀬浩二郎(国立民族学博物館教授)
会場:京都国立近代美術館4階コレクション・ギャラリーならびに1階講堂
※それぞれの定員や詳細は、決まり次第 公式Webサイトで公開される予定です。
お問い合わせ先 CONTACT
京都精華大学 広報グループ
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