芸術学部 非常勤講師で美術作家の佐藤健博による個展「木の外側から森の内側まで」が、名古屋市東区の名古屋市民ギャラリー矢田で開催されます。
本展覧会では、「見えるということ」をテーマに作品を展開してきた佐藤によるインスタレーション作品が展示されます。ぜひご覧ください。
本展覧会は、名古屋市市民文化振興事業積立基金を活用し、1999年から実施されている「ファン・デ・ナゴヤ美術展」の企画として開催されます。同展は、美術の企画に注目したコンペティションで、「こんな美術展を実現したい!」という新しいアイデアを募集。ジャンルや個展・グループ展は問わず、次世代キュレーターやアーティストの企画を積極的に採択しています。
本展覧会では、「見えるということ」をテーマに作品を展開してきた佐藤によるインスタレーション作品が展示されます。ぜひご覧ください。
展覧会概要
葉の落ちた街路樹の枝先が瘤のようになっているのを見て、特に植物に詳しくなくても、その形が昨日今日にできたものではないことは自明です。
私たちの身の回りにある樹木の形は、人の都合に沿うよう定期的に管理されていますが、決して一方向な力関係でつくられているわけではありません。枝先の瘤や肥大化した根などは、予め割り当てられたスケールに、樹木が干渉することで起こります。それは、成長によるささやかな逸脱が継続的に積み重なったものであり、(剪定など)人の要請に対する樹木側からの妥協点のような、双方から長い時間をかけ更新され続ける、関係性の履歴なのです。
本展示は、現代における人と植物との関わりを捉えなおす試みとして、剪定や間伐によって間引かれた樹木や、その一部を素材とした立体作品で展開されるインスタレーションです。制作には素材本来の見かけを構造的に複雑化する介入をしており、形の経緯や重さの不在性を顕著に視覚化して、「見える」ということに含まれる思い込みや齟齬を解体、再構築することを目的とし、これらの作品を「見間違いの構造」として提示します。
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日程
2025年1月10日(金)~2025年1月19日(日)
休館日 1月14日(火) -
時間
10:00~19:00
※1月13日(月・祝)、1月19日(日)は17:00まで -
会場
名古屋市民ギャラリー矢田第2-3展示室
〒461-0047 愛知県名古屋市東区大幸南1丁目1−10 -
出演・出展者
佐藤健博(芸術学部 非常勤講師)
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予約
不要
関連イベント
トークイベント「木の形、森の形 —剪定と樹木について—」
剪定とはどういったものなのか。私たちの身の回りにある樹木の形はどのようにできていくのか。庭師の経験もある佐藤が資料を用いて説明。作品の成り立ちや展示についても合わせて解説していきます。
剪定とはどういったものなのか。私たちの身の回りにある樹木の形はどのようにできていくのか。庭師の経験もある佐藤が資料を用いて説明。作品の成り立ちや展示についても合わせて解説していきます。
開催日時:2025年1月11日(土)14:00~15:00
登壇者:佐藤 健博
登壇者:佐藤 健博
聞き手:田中真吾(美術作家・成安造形大学「キャンパスが美術館」学芸員)
定員:先着30名
※参加無料(申込不要)
助成:公益財団法人野村財団
お問い合わせ先 CONTACT
京都精華大学 広報グループ
〒606-8588 京都市左京区岩倉木野町137
Tel:075-702-5197
Fax:075-702-5352
E-mail:kouhou@kyoto-seika.ac.jp
※取材いただく際は、事前に広報グループまでご連絡ください。