このたびホテルアンテルーム京都(京都市南区)を会場に、企画展「日日(にちにち)の観察者」を開催します。新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって、これまでの日常が覆された今、あらためて自分自身と向き合い、日々の暮らしを見つめ直す時間が増えた人も多いでしょう。本展では、本学出身アーティストの中から、日々のささやかな出来事や人々の暮らしを観察し、独自の思考と手法で新たな風景を生み出す4名の作家、小出麻代、花岡伸宏、藤野裕美子、松元悠を紹介します。
様々な場所に赴き、場所そのものや、そこに関わりを持つ人とのやり取りを起点に「記憶」や「時間」にまつわるインスタレーション作品などを手がける小出。
作為と無作為の間を行き来しながら、身の回りの物や木彫、既製品などを組み合わせた立体作品を主に制作する花岡。
空家に残された家財道具や生育によって常に現在を更新する植物、内や外の接続点である窓枠やカーテンなどを配置し、時間や場所を自在に描き繋げる藤野。
新聞、テレビ、ウェブなどのマスメディアが報じるニュースを取り上げ、その情報から現地を訪れ、観察者である立場から出来事の追体験を試みる松元。
多様な人々が行き交うホテルという非日常空間のなかで、鑑賞者と作品の距離はより近くに感じられることでしょう。時代の大きな転換期にいる作家たちの日々の観察者としての表現をご体感いただけたら幸いです。
京都精華大学主催展覧会「日日の観察者」
◆ 英タイトル:Observers of Everyday Life
◆ 会期:2020年10月24日(土)~2021年1月10日(日)
◆ 休館日:なし
◆ 開館時間:11:00-21:00
◆ 入場料:無料
◆ 会場:ホテル アンテルーム 京都 Gallery 9.5(〒601-8044 京都府京都市南区東九条明田町7番)
◆ アクセス:JR京都駅八条東口より徒歩15分
地下鉄烏丸線九条駅より徒歩8分(4番出口を烏丸通南へ直進、烏丸札ノ辻交差点を右折、30m直進左手)
◆ 出品作家:小出麻代、花岡伸宏、藤野裕美子、松元 悠
主催:京都精華大学
グラフィックデザイン:芝野健太
企画:伊藤まゆみ(京都精華大学展示コミュニケーションセンター特任講師)
作家略歴
小出麻代|KOIDE Mayo
1983年大阪府生まれ。2009年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了(版画)。主な個展に「形代ーかたしろ」(オーエヤマ・アートサイト、八木酒造、京都、2020)、「うつしがたり」(枚方市立御殿山生涯学習美術センター、大阪、2019)、グループ展に「生業・ふるまい・チューニング 小出麻代ー越野潤」(京都芸術センター、京都、2018)など。アーティスト・イン・レジデンスに「END OF SUMMER 2018」(YaleUnion、ポートランド、アメリカ、2018)。
花岡伸宏|HANAOKA Nobuhiro
1980年広島県生まれ。2006年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了(立体造形)。主な個展に「つくるということ」(大阪府立江之子島文化芸術創造センター、大阪、2020)、「入念なすれ違い」(MORI YU GALLERY KYOTO、京都、2017)、グループ展に「六本木クロッシング2019 : つないでみる」(森美術館、東京、2019 )、「東アジア文化都市2017京都 アジア回廊現代美術展」(二条城、京都、2017)など。
藤野裕美子|FUJINO Yumiko
1988年滋賀県生まれ。2013年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了(日本画)。主な個展に「過去の滞在/藤野裕美子 個展」 (Gallery Den mym、京都、2020)、「背面の景色/藤野裕美子 個展」(尾賀商店 、滋賀、2015)、グループ展に「滋賀近美アートスポットプロジェクトVol.3 エンドレス・ミトス」(滋賀、2020)、「瀬戸内国際芸術祭2019 / 高見島プロジェクト」 (香川、2019)など。
松元 悠|MATSUMOTO Haruka
1993年京都府生まれ。2015年京都精華大学芸術学部メディア造形学科版画コース卒業。2018年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻版画修了。近年の主な個展に「独活の因縁」(MEDEL GALLERY SHU、東京、2020)、「活蟹に蓋」 (三菱一号館美術館、東京、2019)、グループ展に「HER/HISTORY」(岸和田市立自泉会館、大阪、2020 )、「Kyoto Art for Tomorrow 2020—京都府新鋭選抜展—」(京都文化博物館、京都、2020 )など。
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