
清水 貴夫
- 専門分野
- 文化人類学 / アフリカ地域研究
GLOBAL CULTURE
FIRST
1年次は大学で学ぶための基礎を身につける期間です。人文学の学びに不可欠な「言葉」の力を身につけるために、少人数のクラスに分かれて、文章を読み、話し、書く力をやしないます。また、歴史や文学、社会、国際、日本文化の多様な切り口から物事を考える経験を積み、自由な視点を育てます。
異文化を知るための外国語学習も重視しています。
学べる語学 : 英語、韓国語、フランス語、スペイン語、中国語
SECOND
並行して長期フィールドワークに向けて教員の指導のもと計画を立てます。後期からは半年間、キャンパスを離れて現地調査を行います。この経験で得られるのは、自ら考え、実践し、他者に伝える力。将来どのような道に進んでも生かせる、たしかな力と自信です。
THIRD
長期フィールドワークの調査報告をまとめると同時に、各コースの専門科目で深い知識と研究方法を身につけます。また、少人数のゼミに所属し、文献の読解やテーマに関する調査の発表やディスカッションに取り組みます。対話を通じて多様な意見に触れながら、思考を深めていきます。
FOURTH
4年間の学びの集大成となる、卒業論文を執筆します。書き上げた卒業論文は、2月に行う卒業制作・論文発表展で全員が展示します。学内外の人から客観的な意見をもらうことができる貴重な機会です。
アメリカ×お笑い文化
アメリカのコメディ文化と日本の「お笑い」との違いを比較検証する。その内容や特徴を掘り下げ、それぞれの国の人が何をおもしろいと思うのか、文化的背景から探る。
韓国×SNS
韓国の若者たちはSNSをどのように利用しているのか、目的や状況を調査し、若者たちのコミュニケーションのあり方を日韓で比較する。
アメリカにおける中等教育における課外活動と大学進学への影響に関する研究—カリフォルニア州の事例より
筆者は2023 年の3 月から6 月の間、大学のプログラムである「海外長期フィールドワーク」でアメリカに滞在した。現地で出会った大学生と話す中で関心を持ったのが本稿の鍵となる高校生の課外活動への参加である。アメリカでは、高校生は、大学受験を見据えて多種多様な課外活動に参加している。競争率の高い大学の入試ではエッセイや面談などで課外活動の参加が問われることから、一般的に課外活動が必須事項であると認識されている。特に競争力の高い大学になるほど重要となる。一方で、課外活動への参加機会は家庭の経済資本や教育観によって異なる場合がある。アメリカの社会では、より豊かな資本を持つことがよりよい大学への入学につながり、その学歴が収入につながるとされている。その中で、課外活動が大学入試での評価基準として重要視されているのであれば、課外活動が階級再生産の社会構造に加担する一要因になるのではないかという仮説を立てた。
韓国ドラマにおける翻訳の手法 —『わかっていても』を中心に
本論文は、Netflix で配信されている韓国ドラマ『わかっていても』において、原語でのセリフ、日本語字幕、日本語吹き替えを比較し、セリフがどのように変化しているのか、変化したことによって言葉の伝わり方はどう変わるのかを分析したものである。字幕と吹き替えの制作にはルールがあり、このルールの中で、より多くの情報を伝えるための工夫がされている。
具体的にはセリフの中でも物語の進行に影響する言葉から優先的に翻訳することや、日本語に翻訳できない韓国語はできるだけ短い意味の言葉を使い、簡潔に翻訳されていることなどである。セリフの分析の結果、吹き替えの方が字幕と比べて、ルールによる制限が少なく情報量は多い。一方で字幕では役者の声を聞きながら映像を見ることができるため、口の動きの違和感を感じることがない。また、役者の声でしか感じ取ることのできないキャラクターの感情が伝わる。