アニメーション学科では、「キャラクターアニメーション」を学ぶ授業をスタートします。キャラクターの造形は、作品の魅力に直結します。しかし、平面におけるキャラクターのデザイン性を高めるだけでは不十分です。平面ではなく「立体的」にキャラクターを捉えて描く力や、どのようなスタイルのキャラでも「動かせる」技術、さらにキャラクターを効果的に見せる「画面設計」の手法などを習得する必要があります。あなたの描いたキャラクターに命を吹き込み、自在に動かすことで、躍動感のある”生きた物語”を創造することができます。
緻密な作画と動きの表現力で評価を受ける、田中達之が新教員に就任。
基礎的なデッサンや動かす技術を獲得した後の、さらにその先に、作品づくりの本質である「官能性」や「独創性」といった、高度で「キャラクターに命を吹き込む」繊細な技術があります。この授業の目的は、さまざまな作画スタイルや各種デザインをマニアックに研究、分析、実演することによって、それらの領域に触れ、その過程で学生それぞれが自分自身の役割や適性を知ること。集団作業のなかで個性を押し殺すのではなく、楽しみながら「自分の特性を生かす」仕事ができる人をめざしましょう。
田中達之
アニメーション監督、イラストレーター。映画『AKIRA』の原画をはじめ、TV『ふしぎの海のナディア』イメージボード、ゲーム『リンダキューブ』キャラクターデザイン(CANNABIS名義)、映画『GANTZ』武器デザインなど、アニメやゲーム関連で活躍してきた。監督・作画・美術監督のほか、近年では数多くの書籍の装画なども手がける。
キャラクターアニメーションで学べること1
個性を活かした魅力的なキャラを描くテクニック。
前期の授業では、自由にキャラクターを創造するためのデザイン能力や表現力を鍛えます。第一線で活躍するプロの教員たちに、直接指導を受け、より実践的なスキルや考え方を習得。さまざまな作画スタイルの比較や、新たな作品スタイルを模索する作画実験を通じて、排他的なアートアニメでもなく、没個性的な商業アニメでもない、自分だけのスタイルをつくりあげることを目指します。
CHECK!
●どのようなスタイルのキャラクターでも思い通りに描く表現力をやしなう。
●キャラクターの比較や作画実験を通じて、自分だけのスタイルをみがく。
キャラクターアニメーションで学べること2
後期の授業では、自分の描いたキャラクターに命を吹き込み、自在に動かすことできるアニメーションならではの作画技法を研究します。生み出したキャラクターを自由に動かすためには、キャラクターと画面や空間との関係性を徹底的に理解する必要があります。そのために、キャラを記号的に捉えたり、空間のなかで立体的に把握したりする能力や、画面の構成力をやしないます。
CHECK!
●アニメならではの作画技法を学び、キャラを自在に動かす技術を学ぶ。
●基礎画力や画面構成力をやしない、キャラを立体的に描く能力を習得する。