“DUCA” 2010 キャンバスに油彩 194×162cm
芸術学部洋画コース卒業生 関口正浩さんの個展「“桜でんぶ”へのカウンター」が、滋賀県大津市の2kw galleryにて開催されます。
本展覧会は、2022年に逝去された関口氏を悼み、作家活動を通じて出会った有志の作家仲間6名がご家族の協力のもと企画して開催されるものです。ぜひご覧ください。
本展について
本展は関⼝正浩(1984-2022)の、初個展(2009)から最後の個展(2018)にいたる、およそ10 年間に制作された作品のなかから、その画業の特徴がよく現れている作品を選んで展⽰するものです。基本的に関⼝の絵画は、シリコン板に油絵具を塗り、それらを⽣乾きの状態で剥がすことで⽣まれる⽪膜をキャンバスに貼り付けるという⽅法で作られています。絵具の膜による絵画は、絵画の前提(重⼒、矩形、図と地、⼈間)を揺さぶるものでした。
作家が残した初期の制作メモには、⽪膜の⼿触りや艶の詳細な記録や、⾃作の⾊に付けた名前など(本展のタイトルはここから取りました)が記されています。メモはまた、独⾃の体系のもとで経験を積んだ作家が、巨⼤な⽪膜を扱えるまでになった過程も教えてくれます。関⼝は、筆を使わず「仲介をより減らし、作家より遠くで起こる絵」を追求していました。
作品との繊細な距離感とともに制作された、⼤胆で緊張感のある作品群を、ぜひ御覧ください。
企画者代表 松⽥啓佑
This exhibition presents a selection of works created by Masahiro Sekiguchi (1984-2022)over the past 10 years, from his first soloexhibition (2009) to his last (2018).Basically, Sekiguchi's paintings are made by applying oil paints on silicone boards and peeling them off when they are freshly dried,thus creating a film that is attached to the canvas. Painting with a film of paint has shaken the assumptions of painting (gravity,rectangle, figure and ground, and beholder).
The artist's early production notes include a detailed record of the texture and sheen of the film, as well as the names he gave to the colors in his work (hence the title of this exhibition). The notes also tell us how the artist, having gained experience under his own system, came to be able to work with huge films. Sekiguchi pursued "painting that occurs at a greater distance than the artist,with less intermediary work," without the useof a brush.We invite you to view this audacious and
tense group of works with a discernible distance between the artist and the artwork.
Keisuke Matsuda
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日程
2024年8月3日(土)〜8月18日(日)
休館日 月、火、水 -
時間
13:00〜19:00(最終日17:00まで)
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会場
2kw gallery
〒520-0053 滋賀県大津市音羽台3-29-1 -
出演・出展者
関口正浩(芸術学部洋画コース 卒業)
企画:石井海音、佐々木ひろこ、松田啓佑、中田有美、村瀬裕子、和田真由子 -
予約
不要
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料金
無料
お問い合わせ先 CONTACT
京都精華大学 広報グループ
〒606-8588 京都市左京区岩倉木野町137
Tel:075-702-5197
Fax:075-702-5352
E-mail:kouhou@kyoto-seika.ac.jp
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