洋画コース卒業生の山元彩香さんによる個展「Sand, Water and Dust」が開催中

Ayaka Yamamoto, “Untitled #430, Kvemo Kartli, Georgia”, 2023, C-print © Ayaka Yamamoto

芸術学部洋画コース卒業生の山元彩香さんによる個展「Sand, Water and Dust」が、東京都港区六本木の「タカ・イシイギャラリーフォトグラフィー / フィルム」で開催中です。

山元さんは、2006年に洋画コースを卒業後、継続して写真や映像作品を制作してきました。

写真作品の制作を始めたのは在学中のサンフランシスコ留学から。言語による意思疎通が難しい異国の地に滞在し、現地で出会った少女たちを被写体にして、身振り手振りを交えた身体的感覚に近いコミュニケーションを通じて撮影するという独自のプロセスを取り入れ、ポートレート作品を制作しています。

本展覧会では、ヨーロッパとアジアの境界に位置し独自の文化と歴史を持つ国、ジョージアで2023年に撮影された作品群が展示されています。さまざまな問いを介してその土地とより深く関わり、土地と人が等価となり得る新たな切り口で撮影を試みた山元さんのアプローチをぜひご覧ください。

翻弄されながらも、多層的な声を受容した継ぎ接ぎの器に、かたく守られた彼らの心臓がある。

「私は砂と水と埃でできている」と少女が言った。

砂や埃は風に乗り、海は雨になるように、はるか昔から遺る感受性は、地に染み込み、生まれ継ぐ人々に循環する。その一滴を受け取ることの尊さ。

2024年9月山元彩香

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