あなたの表現に最適なスタイルで プロのマンガ家を目指す

近年、マンガは多様な進化を遂げています。本で読むのか、スマホやタブレットで読むのか。ページ単位の見開きスタイルか、縦スクロールのWebtoonスタイルか。雑誌に発表するのか、SNSで発表するのか。作家は原稿料や印税を受け取るのか、ファンから直接収益を受け取るのか。新人賞を受賞してデビューするのか、SNSで多くのファンを獲得してデビューするのか。新世代マンガコースは、このような新しい時代を見据えた世界初のマンガ教育の場です。本コースでは、学生一人ひとりが自分の得意なことを活かしたスタイルを見つけてデビューするためのマンガ教育を実施しています。従来のアナログ作画だけでなく最新機器によるデジタル作画にも強い現役マンガ家が教員となって、あなたの進む道を指南します。

セルフプロデュースを学ぶ

新世代マンガコース
マスコットキャラクター
タビットくん
様々な選択肢のあるマンガ界で、あなたの描くマンガがより多くの人に届くようにするにはどの方法がベストなのか。最適な方法を見つけるために、あなた自身が、あなたのもつ才能や魅力を引き出しコーディネートする「セルフプロデュース」という手法を学びましょう。
まずは一般的な雑誌スタイルの「見開きマンガ・ページマンガ」の基礎を学び、その上でPCモニターやスマートフォンで読むための適確な色やコマ割りの方法、SNSでより多くのファンを獲得するためのテクニック、魅力的なキャラクターの創り方、深いテーマと斬新なストーリーの創り方を身につけます。
一人ひとり得意なことは違います。あなたが、あなたのもつ能力を最大限に活かせる表現を見つけて、身につけるために、第一線で活躍するマンガ家が教員となってサポートします。
2020年代のマンガ家としてデビューするために必要なこと、マンガ家として長く活躍するために必要なことは、新世代マンガコースでしか学べません!

卒業後の進路イメージ

新世代マンガコースではSNSを使って作品や作者自身を広くアピールする手法を学べます。この能力は、マンガ家以外にも幅広いジャンルで活用できます。発想力と構成力をもつマンガ原作者、マンガ編集者、マンガや書籍などのプロデューサー、ゲームプランナーなど、次世代に活躍できるクリエイターを目指す方にとっておおいに役立つ能力です。
また、業界トップシェアのマンガ制作ソフト『CLIP STUDIO PAINT』を修得することで、マンガアシスタントやイラスト制作に必要な技術を身につけることもできます。

新世代マンガコース受験生応援サイト

入学したらどんな授業があるの? 総合型選抜ってどういう入試なの? マンガ家になった先輩たちはどうやってデビューしたの? マンガ家以外の職業に就いた先輩はいるの? 受験生が知りたい情報が盛りだくさん! 新世代マンガコースの気になるトコロ、全部わかります!

マンガ界の流れが変わりつつある。これが新時代!

あなたのマンガが日に日にパワーアップ

電車に乗って周囲を見渡すと、紙の本を読んでいる人を見ることが稀になりました。そして、多くの人がスマートフォンを触っています。近年、マンガ雑誌の部数も減ってきているのが現状です。スマートフォンなどの電子デバイスでマンガを読む人が増えてきている時代に、マンガの描き方、読まれ方、収益の方法も大きく変わりつつあります。新世代マンガコースとは、そういう時代に即応した作家を育てる、日本初のマンガ教育の場なのです。近年、Webサイトや個人ブログ、SNSで発表した作品がファンから直接評価されて書籍化されるケースが増えています。ネット上で発表されたアマチュアの作品が単行本として書店に並び100万部を超える大ヒットになったケースもあり、雑誌での連載デビューを経ることなく人気マンガ家になれる時代が来ています。
新世代マンガコースでは、そういった時代にマンガ家が身につけるべきスキルは、従来のマンガ制作フローをなぞる技術だけではなく、プランナーとしての力、マーケターとしての力、プロデューサーとしての力も必要であると考えます。これらのスキルを身につける目的で、マンガを配信するコンテンツプロバイダによる特別講義やタイアップカリキュラムを実施します。
 
レベルの高いマンガを描くだけではなく、作品をどうやってネット上で伝播させればいいのか、サムネイルや配信タイミングなどの「人目を引くための工夫」、読者の反応を見てストーリーや設定やキャラクターを変化させる「分析と対応」、さらにはマーケットリサーチをベースとした「トレンドウォッチと企画立案」。コンテンツプロバイダしか知り得ない貴重なノウハウを、新世代のマンガ家育成のために、時間をかけてレクチャーします。

新世代マンガコースならではの特別なカリキュラム

comicoとの新世代マンガ家開発プロジェクト

国内のWebtoon制作会社大手であるcomico編集部の編集者や、作画・着色を担当する方からWebtoon特有の構成や演出技法を教えてもらえる特別講義です。
今やマンガ表現のひとつとして欠かすことができない縦スクロールの表現には、従来の見開きマンガとはまったく違うアプローチやノウハウが必要です。
Webtoonを読み慣れている人も、そうでない人も、業界最前線の技術を学んでみましょう!
▶ comico ウェブサイト

週刊少年サンデー編集部による特別講義

小学館『週刊少年サンデー』編集部の編集者に制作したマンガ作品を見てもらえる特別講義です。『名探偵コナン』や『葬送のフリーレン』など、国民的大ヒット作品を多数輩出している編集部の現役編集者から講評を受けられるチャンス!
優秀な作品を完成させた学生にはその場で担当編集者が付き、新人賞を目指して作品を制作して行くことになります。デビューのチャンスに繋がる実践的な授業です。

初心者でも新人賞を獲得できる!

デビューへの最短コース、ここにあり!

マンガを描いた経験の浅い人や画力・構成力(ネーム力)の低い人が短期間で実力をアップさせるには、プロ作家の原稿を模写することが近道だと言われています。しかし、模写で実力がつくかどうかは人によってバラつきが大きいという結果が出ているのです。それはなぜでしょう?その答えを私たちは知っています。新世代マンガコースでは、キャラクターの作り方、アイデアの出し方、画面構成の有効な手法と禁じ手、読者を意識したストーリー展開と演出法など、独自のテクニックをレクチャーする専門のカリキュラムが用意されています。入学時に初心者に近かった学生が4年間で新人賞を取るまでに実力アップできるそれは、学生たちをクリエイターに育てるためになくてはならないものです。

毎日毎日プロ作家の原稿を模写する、という行為は野球に例えると「バットを持って毎日300回素振りをする」という行為にあたります。たしかに筋力は付くでしょう。しかし、それだけではプロ野球選手にはなれません。スポーツは相手選手との真剣勝負です。勝つために必要な筋力と同時に、駆け引きで相手に負けない理論と経験、そして柔軟な思考が必要です。マンガにおいても読者との真剣勝負は同じです。高い画力と同時に、読者を惹きつけるための理論と経験、具体的には「読者の予想を上回るストーリー展開、魅力的なキャラクター、読者の心を鷲掴みにする演出力」などを身につける必要があるのです。ストーリーマンガコース、ギャグマンガコースで長い時間を掛けて構築したカリキュラムを、新世代マンガコースでは、さらに展開して授業に組み込んでいきます。

デジタル時代に対応する最新のカリキュラム

デジタルにも強いプロマンガ家があなたの講師に

2020年代に入り、マンガの描画表現や画面のクオリティは大きくアップしています。それは作画のためのデジタルツールやアプリケーションの進化によるものです。紙とペンといったアナログの作画では難しいとされていた複雑な背景や正確な人体描写は、デジタルツールを使うことで誰でも短期間で描くことが可能になりました。
新世代マンガコースではマンガを描くためのソフトウェアである『CLIP STUDIO PAINT』を1年生からカリキュラムに組み入れています。担当する教員は、デジタルツールを使いこなすプロフェッショナル。懇切丁寧な指導で、たとえあなたがデジタル初心者であっても、高い描画テクニックを身につけることが可能です。

だからこそ京都精華大学で学ぶ意味がある

小説や映画や音楽のように、教育ノウハウや理論が古くから体系化されているジャンルとは違い、マンガはセオリーやメソッドが十分に確立できていないのが現状と言えます。それぞれの職人がそれぞれの秘伝の技を開かさない、このためにマンガ家の新人育成は、教える側の個人技に頼る傾向が強いと思われています。一方、京都精華大学は、16年もの間、大学でのマンガ教育や研究の場として独自のノウハウを蓄積してまいりました。卒業生の中には長期連載になったヒット作、アニメ化や映画化されたヒット作を持つ作家も多く、そこにはまちがいなく京都精華大学にしかない「マンガを描くためのコアコンピタンス」があるのです。

科目PICK UP

新世代のマンガ文化をつくる編集部や作家が特別講義を実施。
[ネームドリル実習/1年]マンガを描くための基本的な技術を身につけます。また、マンガアプリ編集部による講義や、ウェブコミック誌を運営する出版社による作品講評などもあり。SNSで人気を集めるマンガ家指導のもと、作品を実験的にSNSにアップする実習も行います。

卒業制作の展示を自分たちでプロデュースする。
[卒業制作実習S/4年]4年間の学びの集大成として完成させた作品を、どのような形で展示するかを企画し、魅力的な展示会を創り上げます。個人ではなく学年全体で協力しながら取り組むことで、社会で必要なチームワークとコミュニケーション能力を育みます。

4年間の学び

1年次 デジタル作画やストーリー構成を学ぶ

アナログのペンワークからCLIP STUDIO PAINTを使ったデジタル作画技術、ストーリー作りの基礎を学びます。紙媒体から電子書籍、Webtoonまで、マンガ市場のマーケティングに関する講義も実施。
授業例:キャラクター描き分け、パース基礎、三幕構成、ネーム模写、コマ割りと視線誘導、マンガ構成、デジタル時代の漫画家サヴァイブ論 など

2年次 実践的なキャラクターとマンガ作品制作

キャラクターを活き活きと動かすためのノウハウを学び、オリジナルキャラクター制作を行います。プロの編集者による実践的な作品制作のレクチャーや作品の講評を実施します。
授業例:キャラクターデザイン造形論、デジタル演習、マンガ業界論、カラー作画実習、Webtoon作画、作品プレゼンテーション

3年次 読者を満足させる応用技術の習得

読者を意識したカメラワーク、構図・構成に関する演出技術を学び、多くのファンを掴むコンテンツを創作。作品からストーリー構成を分析し、読者の思考を誘導する魅力的な作品づくりを実践的に学んでいきます。
授業例:背景描画による演出効果、映画のネーム化、キャラクター行動理論、Webtoon構成理論、少人数ゼミによる進路別の実践指導 など

4年次 卒業制作に取り組む

3年次に続いてゼミ形式で学びを深め、卒業制作に取り組みます。
2月の卒業・修了発表展に向けて学年全体で協力して展示のコンセプトを決め、企画内容を形にしていきます。さらに、グループに分かれて制作本の作成、アトラクションやイベントの企画と実施を進めます。学生それぞれが得意な能力を発揮して展示やイベントを創り上げます。

教員

非常勤講師

  • 一本木 蛮(まんが家、タレントその他)
  • 上野 顕太郎(漫画家)
  • 漆崎 朱美(漫画家)
  • 木村大輔(漫画家、漫画アシスタント)
  • くろなゆた(イラストレーター)
  • こずみ はと(イラストレーター、2Dデザイナー)
  • 篁 千夏(編集者、漫画原作者、小説家、デザイナー、DTPオペレーター)
  • 時田 時雨(漫画家)
  • 時十葉 あい(漫画家)
  • 山脇 麻生(ライター、編集者)

卒業後の進路

 めざせる職業
連載マンガ家、実用マンガ家、マンガ原作者、Webtoon作家、マンガアシスタント、マンガ編集者、美術教師 など

 主な就職先
出版社、編集プロダクション、マンガ配信サービス会社、Web制作会社、デザイン事務所 など

取得できる資格

在学中、指定された科目単位を取得すれば、以下の資格を取得することが可能です。
その他、検定・資格取得のための支援講座も用意されています。

 高等学校教諭一種免許状(美術)
 中学校教諭一種免許状(美術)
 図書館司書
 博物館学芸員

VOICE

  • 坂本 真織さん在学生

    ファンを獲得するテクニックを、学んで鍛えた4年間。

    新世代マンガコースは、マンガ家に限らず、人に求められるクリエイターを育てるコースだと感じて、入学を決めました。SNSなどを使って自分を効果的にPRするセルフプロデュース術は、これからのクリエイターに欠かせない力だと思います。印象に残っているのは、週刊少年マンガ誌の編集部の方に作品を見ていただく特別講義です。自分のマンガを「趣味で描いているもの」と消極的に考えていた私ですが、現役の編集者から前向きな意見をいただくことで意識が変わり、商業向けの作品を制作する気持ちがわいてきました。また、業界で働く方々のリアルな声を聞くこともでき、貴重な講義でした。卒業後は、やっぱりクリエイティブな仕事に就いて働きながら自分の作品を発表し続けたいです。この4年間で、作品をつくり、自ら発表して、ファンを獲得していくテクニックを勉強したので、社会でそれを試したいと思います。このコースで学ぶために必要なのは、熱意だと思います。知識や技術がなくても、学ぶ意欲にあふれていれば、先生が力強くサポートしてくださるはず。全力で学んで、大勢の人を虜にする力をつけてください。
  • おおひなた ごう教員

    最新のツールを活用して作品を世界に発信しよう。

    新世代マンガコースの魅力は、マンガを描く技法だけではなく、SNSなどを活用して作品を発信する方法も学べるところです。教室では、マンガ家として第一線で活躍している教員たちが、現場で得た最新の情報や経験を生かして指導を行っています。こんなことが学べるのは、世界でもここだけだと自負しています。デジタルツールでの作画に興味がある人、新しいことが好きで多くの人を楽しませたい人、マンガを通してメッセージを届けたい人、SNSなどを使ったエンターテインメントに興味がある人におすすめのコースです。
    マンガの強みは「分かりやすさ」にあります。マンガで表現するということは、自分の考えを分かりやすく読者に伝えるということ。つまり、常に読者の存在を想定するということです。これは、普段の生活の中で他者を意識することと同じ。マンガ制作を学べば、相手の立場への想像力や、他者を思いやる心が育まれると考えています。これから表現者を志す皆さんには、「世の中にはいろんな人がいて、いろんな考え方がある」というグローバルな視点が必要になるでしょう。大学には多彩な個性をもつ人がいます。在学中は、彼らと積極的に交流し、違いを理解して受け入れる努力をすることで、広い視野を養ってください。
  • 田中 圭一教員

    自分のマンガを世界に広げる方法を学ぶ。

    新世代マンガコースは、面白いマンガを描くための技法やメソッドだけではなく、SNSを活用して作品を世界に発信するノウハウも学べるコースです。激動するマンガ業界、その最前線で活躍する教員たちが、最新の情報や経験を紹介します。こんなことを学べるのは、世界でも新世代マンガコースだけだと自負しています。私自身も業界で活動する作家のひとりです。面白いマンガの構造、演出手法、キャラクター設定の法則性などをたえず解析・追究し、新しい作品を発表し続けています。教員としての私の仕事は、自作のために研究して得た知識や新しい成功例を、すぐに学生のみなさんへフィードバックすること。そうすることで、次世代のマンガ家やクリエイターを育てたいと考えています。マンガの面白いところは、作家自身が企画者、脚本家、主演俳優、美術設計者、監督、プロデューサーを務められるところ。私は、マンガは個人でできる最高レベルの表現形態だと信じています。多くの人を楽しませたい人、マンガを通してメッセージを届けたい人、SNSやネットを使ったエンターテインメントに興味がある人へ。新世代マンガコースはあなたを待っています。