文化人類学者のデヴィッド・グレーバーは、著書『The Utopia of Rules』(邦題は『官僚制のユートピア』)のなかで、「ゲーム(game)」と「プレイ(play)」の違いについて論じている。一言でいえば、ルールを守らなければ成り立たないのがゲームなのに対し、ルールを破り、逸脱し、ときに新たに作り直していくこともできるのがプレイだ。
今回はこのグレーバーの議論を起点としながら、子どもの遊びや、数学的思考における遊び、あるいは言葉の遊びなどいくつかの事例を考察しつつ、ただ生真面目に規則を守るだけでなく「遊びながら考える」という道の可能性について、当日ご来場のみなさんとともに考えてみたいと思います。(参考:森田真生「遊びをめぐる断章」『すばる』2022年11月号)
※本講演会は終了しました。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
※本講演会は終了しました。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
(画像:『偶然の散歩』ミシマ社/2022)
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日程
2022年11月24日(木)
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時間
16:20~17:50
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会場
京都精華大学
※オンライン配信は行いません。 -
出演・出展者
森田真生
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予約
要
本講演会の様子を公開しています。ぜひお読みください。
今回、森田さんが講演会のテーマに選んだのは、「遊びながら考える」ということ。地球環境そのものが人類史のなかで稀有なレベルで変化していくなか、制度の外側の可能性を探索し、新しいアイデアを提示していくことが現実的な意味を持つ時代にあると森田さんは言います。思索することの意味やそのあり方、そして「遊びながら考える」という道の可能性とは──。
森田真生(独立研究者)
1985年、東京都生まれ。独立研究者。京都東山の麓にある研究室を拠点に、研究・教育・執筆のかたわら、国内外で「数学の演奏会」や「数学ブックトーク」など、ライブ活動を行っている。2015年10月刊行のデビュー作『数学する身体』(新潮社)で第15回小林秀雄賞を受賞。著書に、『数学の贈り物』(ミシマ社)、『僕たちはどう生きるか』(集英社)、『計算する生命』(新潮社、第10回河合隼雄学芸賞)、絵本『アリになった数学者』(絵・脇坂克二/福音館書店)など。2022年9月15日に『偶然の散歩』(ミシマ社)が刊行された。
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